IMEはInput Method Editorの略。つまり「入力方式に手を加えるソフトウェア」。
キーボードやマウスで入力 → IMEが入力を加工 → アプリケーションが解釈
例えば、日本語のような何万という種類の文字を扱うにはキーボードだけでは不足。そこでIMEのサポートが必要になる。サポートとは言っても効率は全く上がらない(かな漢字たった1文字にも複数回のキー入力や目で見ながらの候補選択が必要)ので、「入力の置き換え」といった程度。
かな漢字変換ではキーと文字を1対1対応にできないので、ソフトウェアで曲解させる必要がある。その解釈をするソフトウェアがIME。
IMEは漢字変換のソフトウェアだけでなく、仮想化した入力装置だと言える。
言い換えれば、IMEは「キーボードやマウスを拡張するソフトウェア」。
そう考えると、PCの使いやすさを向上させる鍵になりそうな期待感が出てくる。
IMEをかな漢字変換程度にしか使わないのはもったいない。
ATOKやJapanistの省入力+ランチャー機能のようにPC操作を省力化する例があるけど、こういった使い道をもっと突き詰めていけないものだろうか。
ATOKではランチャー機能をそれほど重要だと考えられてはいないようだし、JapanistはPC版の開発が終わってしまっているから望みは全く無いんだけど。
IME自体にはキーボード以外からも入力できている。
- キーボード
- マウスクリック
- マウスで手書き文字入力
ATOKやMS-IMEの手書き入力は使い物にならないので論外。実用的なのはJapanistのもの。
手書き文字入力はマウスジェスチャーを高度にしたものと考えられる。
一方、アプリケーションとして作られているランチャーも…
- キーボードによる文字入力(ファイル名やアプリケーション名を入力)
- マウスによる選択
- マウスジェスチャー
…などの入力に対応している。
このことを考えると…
- 「めも」や「えでぃたー」と打ち込んで候補「起動」選択→秀丸エディタ起動。打ち込む文字は好きなように登録できる。
(実際にJapanistで実装されている機能。省入力もできるので「えでぃたー」は「e」1キーだけでも可) - 手書きで「@」と書く→Outlook起動
- 手書きで「mx」と書く→mixiを開く
- 手書きで「f ?」と書く→Firefoxではてなを開く
- 「?Japanist」と打ち込んで候補「検索」選択→「Japanist」をGoogle検索
…といったランチャーをIMEとして実現するのもいいのではないだろうか。
逆に、アプリケーションとして実装されているランチャーに 略称→プログラムファイル名 の辞書を持たせて、「めも」というキー入力でテキストエディターを起動するというのも便利なのではないだろうか。
複数のIMEを同時に使えないから、こういった機能はかな漢字変換と抱き合わせにしないといちいち切り替える必要がある。誰も開発しようという気にならないだろう。
ランチャー機能だけのIMEで解釈できない入力を、かな漢字変換IMEに処理してもらうようなことができないと。